ASrock deskmini 110とUbuntuで小型省電力サーバを作る【Ubuntu】

コンピュータ

はじめに

PCを使っていると自分が作成したファイルやネットからダウンロードしたファイルが溜まってきます。個人ごと独自のファイル整理方法でファイルをストレージに保存するわけですが、Windowsではユーザーフォルダ下に「マイドキュメント」や「ピクチャ」などの用途種類別のフォルダが予めMicrosoftが用意してくれています。
基本的にこちらの分類法に従いファイルを保存していくわけですが、個人で複数のPCを所有している場合このユーザーフォルダ下のファイルがPCごとに保存されているため、必要なファイルを見失いがちです。また、この類のファイルはPCを更新する場合、新しいPCにファイルの引き継ぎ作業が発生します。
そのような手間を省くためユーザーデータを保存するファイルサーバを作成したいと思います。

作成パーツ構成

マザーボード&ケース&電源
ASrock deskmini 110
CPU
Intel Celeron G3900(2.8GHz 2Mキャッシュ 2コア2スレッド TDP51W)
メモリ
DDR4 SODIMM 8GB x 1枚
ストレージ(システム)
SSD
ストレージ(データ)
2.5インチHDD750GB x 1台 1TB x 1台
Lan(NIC)
オンボード
OS
Ubuntu Desktop 18.10

インストールメディアの作成

以下のサイトから「Ubuntu Desktop 18.10」イメージファイルをダウンロードします。
Ubuntuを入手する | Ubuntu
Ubuntuは、スマートフォン、タブレット端末、PCからサーバー、クラウドまであらゆる環境で動作するオープンソースのソフトウェアプラットフォームです。

今回、私はDesktop版をインストールしていますがサーバー目的であればServer版をインストールで良いかと思います。

ファイルサイズは1.9GB私の通信環境(Max8Mbps)ではダウンロード時間が40分程度です。

ダウンロードしたイメージファイルをインストールメディアに書き込みます。
インストールメディアはイメージファイルのサイズは1.9GBぐらいですので4GBのUSBメモリで十分だと思います。
今回は手持ちの8GBのUSBメモリを使用します。

書き込み用のソフト「Rufus」を以下のサイトからダウンロードし実行します。
実行形式(.exe)がダウンロードされますのでインストールを意識せずにダウンロード即実行可能です。

USBメモリをPCに挿入します。

選択をクリックしダウンロードしたISOイメージファイルを選択します。

スタートをクリックし完了を待ちます。

完了しました。

サーバ用PCの組み立て

ASrock deskmini 110を2台所有しています。1台はBlogPCとして主にテキスト入力用PCとして活躍しています。今回はもう一台のdeskmini 110をベースに予備パーツやアップグレードで取り外されたパーツなどを流用して作成したいと思います。
唯一購入したパーツはUbuntuをインストールするシステム用のSSDです。
deskmini 110はsataが2ポートm.2が1スロット接続可能です。今回はsataにはデータストレージとして2.5インチHDDを2台接続予定です。
m.2のNVMeタイプのみが対応で、今回の用途であれば32GBもあればよいかとネットを探しましたが、今どきそんな容量のSSDは無いらしく、見つけられませんでしたので今回は以下の商品を購入しました。


以前作成したBlogPCと同様な手順で組み立てます。

今回はSATAのHDDを搭載するためマザーボードをケースから取り外します。

底面側、SATAの2.5インチHDDを2台搭載します。

M.2を取り桁後

Ubuntuのインストール

作成したインストールメディアのUSBメモリをPCに挿入します。

BIOS(UEFI)でUSBメモリから起動するようにします。

起動後テキストで起動メニュー(試用、インストール、他など)が表示されますが、しばらく放置しておくとUbuntuのデスクトップが起動します。

画像を間違えした。こちらはインストール後SSDから起動したUbuntuのデスクトップのスクリーンショットでした。

改めてUSBから起動したUbuntuのデスクトップ画像になります。

アイコンの数が多いくらいで見た目はほぼ一緒です。

それではこちらの画面からインストールを行います。

Desktopの「Install Ubuntu 18.10」アイコンをダブルクリックします。

言語を選択します。

日本語を選びました。続けるをクリックします。

キーボードの選択です。続けるをクリックします。

今回は「最小インストール」を選択し「グラフィックスとWi-Fi…」を選択して続けるをクリックしました。

インストールの種類です。使用済みSSDやHDDの場合、既存のパーティションをどうするか問い合わせがあります。今回はクリーンインストールをするので「ディスクを削除して…」を選択し、続けるをクリック。

インストール先はm.2のSSDにします。「インストール(I)」をクリック。

書き込みの警告です。問題なければ「続ける」をクリック

タイムゾーンの設定です。選択されている「Tokyo」で問題ないので「続ける」をクリックします。

ユーザーアカウントとコンピュータ名の設定になります。

今回コンピュータ名を「fileserv」としました。

弱いパスワードと警告されていますので複雑なパスワードを推奨いたします。また他人が操作する恐れがある場合「自動的にログインする」は選択しないほうが無難です。

「続ける」をクリック。

あとはインストール完了を待つだけです。

完了しました。再起動してみます。

SSDからUbuntuのデスクトップが起動してきました。

デスクトップ上部タイトルバーの右側にある逆三角▼のアイコンをクリック。スパナとドライバのアイコンをクリック。

設定画面が開かれますので、「ネットワーク」を選択。有線の歯車アイコンをクリック。

IPアドレスはDHCPによる自動割当になっています。サーバーとして使う場合、固定にしておいた方が何かと都合が良いので変更します。「IPv4」のタブをクリック。

手動を選択後アドレス、サブネットマスク、ゲートウェイ、DNSを入力します。

問題なければ「適用(A)」をクリックします。

IPアドレスの変更がすぐに適用されない場合は「ネットワーク」「有線」のONOFFをしてみるとアドレスが更新されます。

デスクトップの左メニューバーの下部、四角が3×3で配置されたアイコンをクリック。

すべてのアプリケーションが表示されます。

「ユーティリティ」をクリック。

「端末」アイコンをダブルクリック。

ターミナル(端末)が起動します。

他のPCから保守するためにSSHをインストールします。

sudo apt install ssh

と入力しエンター。

sudoでユーザーアカウントのパスワードを要求されます。

続行しますかには「Y」を入力。

しばらくするとインストールが完了します。

以降は他PCからSSHクライアントを使ってセットアップしていきたいと思います。

今回の作業はここまでとします。

感想

今回はサーバー用の組み立て、OS(Ubuntu)のインストール、IPアドレスの設定、SSHのインストールまで実施しました。

deskminiは比較的かんたんに組めますし、Ubuntuのインストールもインストーラーの指示に従えばとりあえず問題なく完了しました。

時間がかかる部分はUbuntuのイメージファイルのダウンロードとインストールに待ち時間が発生しますが、全部含めても半日もあれば可能な作業かと思います。

次回はRAID1の構成と共有フォルダの設定を行いファイルサーバーとして使える用にします。

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