人物などを切り切り抜く場合、背景を透明にすることが出来れば人物のみのレイヤーを作ることが出来ます。
前景抽出選択ツールやパス選択などと比べて切り抜きツールとして使える状況は限定的ですが、背景が単色の画像であれば、背景を「ファジー選択」⇒「色を透明度に」で人物を切り出すことが出来ます。実際、背景が単色である自然画像はまず存在しないので、意図的に背景を単色にする加工をする作業が必要となります。
イメージとしては映像処理で使われる緑色をマスクとして別の映像と置き換えるクロマキーのような感じで、置き換えたい色を透明にする機能になります。
実行する手順
メニュー⇒「色」⇒「色を透明度に」
例えば白色を選択すると白色に近いほど透明になります。また、範囲選択された領域のみ適用になるようです。
操作手順
「ファジー選択」⇒「削除」でも同じよに背景が透明になりますが、その場合透明部分と非透明部分が選択範囲ではっきりと分かれてしまい、切り抜いた画像を他の画像と合成した場合、境界部分が目立ちます。
「ファジー選択」や「選択範囲の拡大」などで意図的に境界部分を含むように選択し「色を透明度に」を実行すると、境界部分のぼかしやアンチエイリアスに含まれる白色の成分が透明度になってくれるため、合成した場合でもぼかしやアンチエイリアスが機能して境界部分が目立たなくなります。
感想
この機能が欲しくてPython-Fuでスクリプトを書いたことがありました。標準機能として存在するような気はしていたのですが、その時は「色を透明度に」の存在に気が付くことが出来ませんでした。標準でこの機能があったので自分で作成したスクリプトを使う必要が無くて大変喜ばしいです。
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