C# で作ったデスクトップアプリを GitHub で公開し、
まっさらな Windows 11 に Git・.NET SDK をインストールし、
GitHub のソースコードからビルドしてインストールするまで の流れをまとめます。
.NET は Visual Studio を使わずとも dotnet CLI(dotnet.exe)だけで完結 できます。
はじめに
筆者は日々、細々とした自分用ツールをC#で作っていますが、ソースコードを削除してしまうことが度々あります。
実行ファイルだけあれば問題ないですし、必要があれば再度作れば良いかという考えていました。
再作成の為、作成したツールの再利用可能部分をブログ記事化しています。
ただ、プロジェクトの構成を参考にしたい場合など、全体のソースコードが見たい場面もあります。
あまり、まじめにソースコード管理を行うつもりもないですが、GitHubのリポジトリとして公開しておけば、ソースコードを好きな時に参照できるのでは?と思い、公開したリポジトリから、アプリのインストールの手順を記事にしてみました。
前提環境
今回は、次の条件を想定します。
- Windows 11(Pro版を想定ですがHomeでも問題ないはず)
- Visual Studio はインストールしない
- .NET 8 SDK を scoop で導入する
- GitHub リポジトリは公開(public)
- C# で作った簡単なツール系アプリ
dotnet CLI だけで完結する構成を意識しています。
Git のインストール(scoop)
Windows に Git を入れる方法はいろいろありますが、
今回はユーザーにも説明しやすい scoop を使います。
scoop のインストール
PowerShell(管理者不要)を開いて以下を実行:
Set-ExecutionPolicy RemoteSigned -Scope CurrentUser
irm get.scoop.sh | iex
Git をインストール
scoop install git
動作確認:
git --version
インストールが成功しているとバージョン番号が表示されます。
.NET SDK のインストール(scoop)
scoop の main バケットには .NET SDK が用意されています。
scoop install dotnet-sdk
動作確認:
dotnet --version
インストールが成功しているとバージョン番号が表示されます。
これで C# のビルドに必要な環境が揃います。
GitHub リポジトリのクローン
ここでは公開リポジトリ https://github.com/username/mytool を例にします。
git clone https://github.com/username/mytool.git
cd mytool
Windows は別途 ssh key を作らなくても clone できます。(公開リポジトリの場合)
公開用ビルド(publish)
エンドユーザー配布向けに publish します。
dotnet publish -c Release -o publish
publish フォルダに exe と必要 DLL がまとまります。
ビルドされたアプリの配置・インストール
publish したフォルダをそのままアプリのフォルダとして利用できます。
mytool/
publish/
MyTool.exe
*.dll
runtimes/
アプリのプロジェックと種類にもよりますが、このままでも”MyTool.exe”をエクスプローラーなどでダブルクリックすれば実行出来ます。
管理上、publishフォルダを”Program Files”などのプログラムのインストールフォルダにコピーすることが一般的です。
ただ、”Program Files”は標準のプログラムのインストール先ですので、ユーザープログラムのインストールフォルダを別途用意して、そちらにコピーすることをお勧めします。
又、実行バイナリを配布する場合は、publishフォルダ下をzipファイルにアーカイブすると良いでしょう。
アプリの実行
exeファイルのダブルクリックで実行出来ますが、ショートカットなどを作成しデスクトップに配置したり、タスクバーやスタートメニューにピン留めすると、アクセスしやすくなります。
また、初回実行時 Windows の SmartScreen にブロックされますので、「詳細情報」→「実行」で実行を許可しましょう。

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