たまに「とにかく安いパソコンが欲しいだけど」と相談されることがあります。
新品を検索してみたけれど予算が見合わないので、予算に有った中古品をチョイスしてくれという依頼…アドバイスが欲しいということだと思われます。
公官庁払い下げパソコン
高性能で最新OSが搭載された風になっていますが、型式などを見ると本来最新OSが搭載することが出来ないような古いパソコンに無理して最新OSを搭載しているチラシを見たことがあります。
中古パソコンとして全くダメということでは無いですし、付加価値をつける方法としても比較的よくある手法ですが、性能の割に価格が高い感じがします。
ポスティングなどのチラシなどで良く見ることがあり、「公官庁」と手堅いイメージをつかって、パソコンを初めて購入する人をターゲットに広告を打っているようです。
外観にこだわるなら実店舗で。
中古ですので劣化は避けられません。程度は様々ですが許容できる範囲は人それぞれだと思います。この辺りをこだわるのであれば実店舗をめぐるしかないと思います。
すこしマニアックな話になりますが、販売数の多いビジネスモデルなどは補修部品として外装パーツの新品を取り寄せることも出来ます。ただし、手間とお金をかける価値をあると感じる人向けです。安価な方法として100円ショップなどで販売しているリメイクシートなどを使って外観をリメイクする人もいらっしゃいます。
ジャンク品には手を出さない。
きちんと稼働が確認されている個体が中古品で、動作未確認の個体がジャンク品となります。ジャンク品は中古品と比べて圧倒的に価格が安いことが多いですが、それ単体で使うのではなく修理をするスキルを持った人が部品取りなどに使う個体だと考える方が良いです。
動画サイトなどでジャンク品が動作する動画などが投稿されていたりもしますが、基本動作しないものだとお考え下さい。
キーボード欠損や液晶割れなど明らかに故障している個体はジャンク扱いですので安くとも手を出さないほうが良いです。
最新OSを狙う
2024年現在Windows系の最新OSはWindows11です。こちらのOSがインストール可能なパソコンはIntel系CPUの場合第8世代以降のモデルになります。ざっくりした見分け方としてCPUの型番が「Core i5 8350U」だとすると8350の一番左側の数値の8が世代番号となります。こちらの数値が7以下は「基本的に」Windows11はインストールことは「出来ません」。出来ないはずですが、たまにインストールされたPCが中古品として販売されていることがあります。メーカー動作保証外ですので何かトラブルがあっても自己責任ということに成ります。
そうなりますとWindows10を使うことに成りますが、Windows10サポート期限が2025年10月14日までとなっていますので、そのようなモデルは比較的安価な価格設定となっています。もしかすると伸びるかもしれませんが、それでも近いうちにサポートが終了する日は訪れる事でしょう。
ミドルクラスを狙う
中古品ですので安くともローエンドのCPUは避ける方がよいです。
Intel系のCPUの場合CeleronやPentiumブランドがエントリークラス(ローエンドより)にあたり、このクラスは新品(現行)であればそれなりに動きますが今となっては性能的に見劣りします。Coreシリーズから選ぶと良いでしょう。その中でもCore i5が性能と消費電力のバランスが良く筆者の好みのモデルが多いです。
ビジネスモデルを狙う
企業が使っていた同じ型のパソコンが多量に中古品として出回ることが多いです。
業務で酷使された個体もありますが、比較的在庫が多いので優良な個体を選ぶことができます。また、ビジネスモデルはメモリやストレージの交換などが比較的しやすい作りになっています。ストレージ交換の難易度は機種により異なりますが、メモリ交換であればドライバー一本で交換できる機種が多いです。
SSD搭載モデルを狙う
パソコンのスペックは年々向上しているのですが、近年ではその伸びは少しずつです。(その関係で古いハイスペックパソコンに最新OSを載せて販売する商売が成立するわけでが。)
ただし、近年で大きく性能的に変化したパーツとしてストレージがあります。メインストレージをSSDを選ぶことでパソコンの起動時間の短縮やアプリケーションの起動時間の短縮を図ることができるので、パソコンを利用する全て(多分)の人間に恩恵があるでしょう。
ノートパソコンのバッテリーは諦める
ノートパソコンのバッテリーは消耗品で、中古で出回る個体はバッテリーが機能しない場合もあります。ビジネスモデルであればバッテリー交換が簡単に出来る機種もありますが、最近の機種の多くはバッテリーが内蔵されていて交換が困難です。割り切ってACアダプタを挿して使いましょう。(デスクトップを検討しても良いかも)
モニター一体型やタブレット型(スレートPC)は避ける
情報が少ないので手を出さな方が吉です。メモリやストレージ交換が不可の場合もあり、購入してスペック不足だったとしてもアップグレード不能で詰む場合もあります。スレートPCの場合パソコンとしてはスペックが低くタブレットしては重量があったりと中々難しいカテゴリーだと思います。需要が少ない分破格で中古品が出回っている場合がありますが、万人向けでは無いとおもいます。
デスクトップかノートかはお好みで
設置場所を考えるとノートパソコンが好まれますが、大画面+フルキーボード+マウスが欲しい場合デスクトップも検討余地があります。モニターの裏側に設置出来るコンパクトなデスクトップもありますので、作業効率重視の方はこちらを選ぶのもアリだと思います。
メモリーは増設出来る場合が多い
どのようなパソコンでもとりあえずOSが起動する程度のメインメモリーは搭載されているはずです。
そこからどの程度メモリーが必要かは人それぞれです。
メモリー増設が可能な機種は多いので、使ってみてメモリーが不足するようであれば、メモリーを増設を検討するスタンスで良いと思います。ちなみにこの記事を書いているWindows10のノートパソコンのメモリは8GBで、ブラウザと表計算ソフトを起動した状態で使用しているメモリが6GBほどです。OSだけで4GB近く使いますので4GBでは厳しいですが、8GBで様子見でも良いですが、予算が許すのであれば16GB搭載モデルを狙うのも良いと思います。メモリ容量が少ないとパソコンが極端に遅くなりますので多めにしておくのも悪くない選択だと思います。
中古品を購入したら即動作確認
中古品は足が速いです。傷んでいないか早めに確認しましょう。
中古品の保証期間は短めですので、購入したら即動作確認しましょう。
予算が許すのであれば新品購入
パソコンは毎年のように新製品が販売されます。基本的に前年のモデルより高性能になる方向ですので、同じ価格帯の製品でもより新しい製品が高性能になります。保証期間も新品であれば比較的長く手厚い保証を受けることが出来ます。
予算が許すのであれば新品購入?
大手のネット通販サイトで、余り馴染みのないブランドの新品のパソコンが中古品並みの価格で販売されていることがあります。
購入したところIntel N100などのCPUが搭載されており、こちらは以前のPentiumやCeleronなどのブランドに相当しスペック的にはエントリークラスですが、最新のCPUのおかげでWebブラウジング+動画視聴ぐらいであれば普通に使えるレベルになっています。
これで有名メーカー製のパソコンであれば言うことが無いのですが、残念ながら馴染みのないブランドだとメーカーサポートはあまり期待できない点が残念です。
最後に
色々面倒くさいことを書きましたが、個人的にこのような相談をされる場合、手持ちのパソコンをストレージだけ新品にして譲ってあげることにしています。(筆者としては在庫処分をしながら新しいパソコンを購入するきっかけにもなります。)
何かトラブルがあっても素性を把握している人間がいると、解決することは出来ないかもしれませんが相談することは可能ですので、過度なアフターサポートを期待されても困りますが、何もないよりはマシだと思います。
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