はじめに
2400Gのブースト機能は「Precision Boost 2」とよばれCPUコアの温度や消費電力に応じてCPUをクロックアップします。CPUの安全マージンの範囲内で行われるCPUメーカーが組み込んだオーバークロック機能だと筆者は認識しています。ということはCPUの冷却能力が高ければ、より長時間ブーストクロックで動作し良好なベンチマークの結果となるはずです。その効果は実際どの程度か、冷却装置(CPUクーラー、システムFAN)を変更しながらベンチマークをとってみたいと思います。
構成
- マザーボード
- ASRock A320M-HDV
- CPU
- AMD Ryzen5 2400G
- メモリー
- DDR-2666 8G(4G x 2)
- ストレージ
- PLEXTOR PX-128M6G-2280
- ケース
- Thermaltake Versa H18
- 電源
- 玄人志向 KRPW-L5-400W/80+
- OS
- Windows10Home(64bitパケージ版)
テストの内容
テストする環境は以下の内容となります。
- ①リテールFan(Wraith Stealth)
- ②リテールFan+排気Fanx1
- ③リテールFan+排気Fanx1+吸気x3
- ④ETS-T40Fit-W(ENERMAXサイドフローファン)
- ⑤ETS-T40Fit-W+排気Fanx1
- ⑥ETS-T40Fit-W+排気Fanx1+吸気x3
室内温度22℃で計測
ベンチマークの結果
CPU | SingleCore | |
---|---|---|
① | 795cb | 149cb |
② | 793cb | 150cb |
③ | 800cb | 150cb |
④ | 788cb | 150cb |
⑤ | 801cb | 149cb |
⑥ | 807cb | 153cb |
CPUのスコアで最も悪い数値は④のセット(サイドフロークーラーとケースファン無し)788cbで最も良い数値は⑥のセット(サイドフロークーラーとケースファン吸排気)で807cbで割合としては102%ですので2%アップとなりました。
2%はもしかすると誤差の範囲かもしれませんが、冷却能力の増加とベンチマークの向上が概ね連動していますので相関性があるように筆者には見えます。
①のセットのリテールクーラーとケースファン無しがもっとも悪い数値になるのではないかと予想していましたが、リテールクーラーはケースファンの有無での性能差が小さく安定した冷却性能を発揮していました。
逆にサイドフロークーラーはケースファンが無いとリテールクーラーよりベンチマークの結果が劣る結果となりました。
SingleCoreのスコアはどのセットでも150cb前後でした。これはコアの利用数が1つだけのため、どのセットでも熱的に余裕があるためだと思われます。
ケースファンが装着が出来ない狭いケースなどではトップフローのリテールクーラーが優秀で、サイドフローのクーラーはしっかりとケースファンで吸排気をしてあげないと性能が出ない結果となりました。
もう少しセットを変えて検証しながらRyzen5 2400G搭載PCを完成させたいと思います。
コメント