ある日突然労働基準監督署がやってきた話その4【労基がやってきた|働きかた改革】

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前回の話

D営業所についたOと84、明日の労基出頭にむけ資料集めをする。

84:手書出勤簿はいいとして、コンピュータの登録との整合性を確認しないと。

O:K君にでも連絡して調べてもらいますか?

84:こういうことを頼む場合はSさんでしょうやっぱり。

O:同じ部署だしK君じゃだめですか?

84:彼だと、こっちから具体的な命令をしないといけないでしょ。

84:その点Sさんだと、こっちの状況を説明すれば、自分で考えてやってくれるから、こういう場面では断然彼に頼むべきだよ。

84:Sさんの上司にもこっちから話をとおしておくから、そっちはSさんに応援を仰いで。

O:了解。
翌日、資料を用意し労基へ向かう。
個室でD監督官と挨拶を交わす。

D監督官:それでは労働時間管理に関わる書類はお持ちいただきましたか?

O:はい、こちらが手書の出勤簿とそれをもとに給与等に連動させるシステムから取り出した出勤情報の資料です。

D監督官:出勤簿は手書きですか。

O:はい、自己申告制です。

D監督官:まずは見させていただきます。

D監督官:この従業員のかた毎日同じ時間に退社されていることになっていますが?

84:業務終了時刻だとご理解ください。まあ、実際の退社時刻はもう少し後だとは思いますが、そのあたりは帰宅ラッシュを避けるための時間調整や、お子さんの送り迎えの時間調整などで社内にいる時間とかですね。
D監督官:84さんの話を疑うわけではないですけど、ほらこちらの従業員の方はどう見ても後からまとめて書いていますよね。

84:この従業員はご指摘のとおり弁解の余地は無いですね、上長をからきちんと出勤簿を毎日付けるよう指示徹底させます。

D監督官:営業日報があると聞いていますが本日はお持ちですか?

O:はいこちらが営業日報になります。

D監督官:あと、御社は固定残業制を導入してますよね。その時間の通知はどのようにやっていますか?

84:各従業員への通知は給与明細で行っています。給与明細のこちらの数字が固定残業代に対する残業時間です。時間外労働がこの時間を超えた場合は別途、時間外手当を支給しています。

D監督官:全ての方の残業時間が、固定残業代の範囲内だから、時間外手当の支給がないと言いたいわけですね。

84:はい。こちらには、そのように申請がされています。

D監督官:はい、わかりました本日は資料を預りますので、なにかありましたら後日連絡します。

D監督官:先日D営業所にお邪魔したさい無資格者がフォークリフトを運転していた件は是正勧告を出しますので、対応をお願い足します。

O:はい、早急にに資格を取るようにします。それでは失礼します。

D労基署を出てからの2人。

O:84さんなんとか切り抜けられましたね。

84:いや、監督官の雰囲気からいって、状況的にさらにまずいと思う。

O:でも是正勧告はフォークリフトの件だけでしたけど。

84:それがおかしい、今日の手書出勤簿の不備だけでも是正勧告が出てもおかしくないし、取り立てて今日の監督官がゆるい感じもしなかった。

O:とはいっても、今日はもう出来ることは無いですよね。とりあえず会社に戻って上司に報告、後は労基からの連絡まちですか?

84:そうするしかないね。それではかえりますか。

本日はここまで。

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